2021年06月04日

5月23日 説教

心を燃やすもの

2021年5月23日 聖霊降臨節第1主日
聖霊降臨日・ペンテコステ(聖霊の賜物)
使徒言行録第2章1-11節  牧師 木谷 誠

 本日は聖霊降臨日、ペンテコステの礼拝です。「ペンテコステ」とはギリシア語で「五十番目」という意味です。教会では復活日から数えて50日後になります。イエス・キリストに代わって、天から降った聖霊を受けた弟子たちが、新しく歩み始めたことを祝う日です。その弟子たちの新しい歩みによって教会が始まりました。聖霊降臨日にいったい何が起こったのでしょうか?
 イエス・キリストが天へと帰られた後、弟子たちは、イエス・キリストを十字架にかけたユダヤ人たちを恐れ、部屋の中にこもってひたすらイエスの約束の実現を祈っていました。その約束とは何でしょうか?それは、使徒言行録第1章8節の「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」でした。そしてその日、不思議な出来事が起こりました。「激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。3 そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。」。これは「天」すなわち「神のいるところ」から「激しい風」すなわち「目に見えない強い力」がやってきて、弟子たちのところに届いたというのです。そしてその力は「炎」、全く新しい変化をもたらす力であり、「舌」、言葉を伴うものでした。その言葉とは、具体的には第2章36節の「あなたがたが十字架につけて殺したイエスを、神は主とし、またメシアとなさったのです。」です。この日から弟子たちは新しくされました。恐れることなく、心燃やされて「イエスは主、メシア(救い主)である」ことを伝えていきました。
 「イエスは主、メシアである」、この短い言葉が、弟子たちにとって、初めてただの知識、情報以上のものとなりました。「イエスは私たちの主、メシアである」。イエスは私たちを守り、導き、救ってくださる。いつもそばにいてくださる。このことが弟子たちの心に響き、生き生きとした喜びと力をもたらしたのです。その喜びに満たされ、感謝に満たされて、弟子たちはイエスに従う決心を胸に外へと踏み出しました。もう弟子たちは恐れませんでした。イエスが主、メシアとして、弟子たちの心に働きかけ、弟子たちの心を燃え上がらせていたからです。この弟子たちのメッセージはユダヤ人を超えて様々な国の人々に伝えられました。そして様々な国の言葉で「イエスは主、メシア(救い主)である。」との告白がなされました。使徒言行録第2章1節から11節にはそのような物語が象徴的に記されているのです。この弟子たちの心を燃やし、新しくした神様の目に見えない働きが聖霊の働きです。この聖霊を受けて、弟子たちは恐れることなく「イエスは主、メシア」であることを伝え始めました。聖霊は、この弟子たちの言葉を聞く人々の心にも働きました。そしてその人々も心燃やされて、イエスを信じるようになりました。そしてイエスを主と信じる者の集まりとして教会が誕生したのです。
 ところで今、この大きな不安の時代、私たちに必要なものは何でしょうか?教会としては、コロナ禍の中でギリギリの運営をしています。教会建物の課題もあります。またご高齢の皆さんは健康の不安もあるかもしれません。そんな私たちに必要なものは聖霊です。弟子たちの心を燃やし、イエスは主である、救い主であると確信を持って歩むことできる力、心を燃やすもの、聖霊です。この聖霊によって、わたしたちは慰められ、励まされ、強められ、導かれ、新しくされるのです。そしてこの聖霊は、私たちを結びつけ、一つにしてくれる力です。皆が、心を燃やされて、「イエスは私たちの主、救い主、メシアである」という告白によって、一つになることができるのです。
 この聖霊は今も聖書の言葉を通して働いています。この聖霊の働きは、聖書を読み、祈り求める者には誰でも分け隔てなく与えられます。「求めなさい。そうすれば、与えられる。-略-あなたがたの中に、魚を欲しがる子供に、魚の代わりに蛇を与える父親がいるだろうか。-略-このように、あなたがたは悪い者でありながらも、自分の子供には良い物を与えることを知っている。まして天の父は求める者に聖霊を与えてくださる。」(ルカによる福音書第11章9節から13節)にある通りです。恐れと不安の入り混じる今、この聖霊を求めて歩んで参りましょう。
posted by 日本キリスト教団今治教会 at 08:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする