2023年12月24日クリスマス礼拝<闇を照らす光の誕生> 牧師 木谷  誠


皆様、クリスマスおめでとうございます。長年の願いでした礼拝堂耐震補強改修、ガリラヤ館新築工事を実施して初めてのクリスマスを皆様とご一緒にお祝いできること、本当に嬉しく感謝です。
クリスマスは12月25日に祝われます。しかし、実はイエス・キリストが誕生された日はわかっていません。ではなぜ12月25日がイエス・キリストの誕生を祝うクリスマスの日となったのでしょうか?
12月25日はいわゆる冬至の時期です。ローマ帝国の時代、この冬至の時期に光の祭りを祝う習慣がありました。冬至は一年中で一番夜が長い日です。逆に言えばこれ以上は暗くならない日でもあります。暗さが打ち破られ、少しずつ明るくなっていく季節の動きとクリスマスの出来事の意味を重ねて12月25日にクリスマスを祝うようになったのでした。
闇のような暗い現実にイエス・キリストという光が与えられたことを祝う。それがクリスマスの意味です。ではなぜ、イエス・キリストの誕生を「光」という言葉と関連づけたのでしょうか?
イエス・キリストを光として仰ぎ見る時、私たちは自分自身を知ります。聖書を通して、イエス・キリストの言葉と行いを知ることによって、私たちは自分自身を知るのです。それは神が私たちを愛しておられるということです。さまざまな弱さや罪にもかかわらず、イエス・キリストを通して、神は私たちを愛しておられることを私たちは知ります。そこで私たちは自分自身を神から愛されている者として知ることができるのです。
イエス・キリストを光として仰ぎ見る時、私たちは他者を知ります。自分と同じく他者のこともイエス・キリストは神から愛されている者であることを知ります。お互いは同じ神によって愛されている者同士、言わば「神の子」、「神の家族」であることを知ります。
イエス・キリストを光として仰ぎ見る時、私たちは大きな温もりを与えられます。光がもたらす温もりということは、電気の光に慣れた私たちにとっては新鮮なことです。
当時の光は、木や蝋燭、油を燃やすことによってもたらされました。それは明るさだけでなく、熱を持った光です。そしてその熱によって、人々は温もりを与えられていたのです。この光がもたらす温もりは、生きる力、生きる喜びへとつながります。
この温もりは、神から愛されている喜びです。そしてこの喜びによって、私たちは、自分を愛し、他者を愛する力と元気と知恵を与えられるのです。そしてこの光によって、私たちは暗い闇の現実を希望を持って生きていくことができるのです。
クリスマスおめでとうございます。

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